Wednesday, March 18, 2009

『ル・パスタン』池波正太郎/著

Ⅰの章は、何回も読み返してしまった。
池波氏の幼い時の食について、
私も昔の食をあれこれ思い出した。
私の母は料理が上手で、幼かった頃はパンを焼いてくれたり、
ケーキを作ってくれたり、楽しかった。
そして私の母方の祖父は、
お勝手には一歩も入らないような昔気質の人だったが、
初めてフレンチトーストを作ってくれたのは、祖父だった。
後にも先のもこれしか作ってもらったのは、これだけ。
それに死んでから聞かされたんだけど、
昔漁師だったせいで、まずい魚が出ると、箸でスーッと外にやっていたらしい。
だからいつでも祖父の家で食べるものは、超美味しかった。
豪華とかじゃなく、素朴だけどそのものが美味しいかった。
食とは、素朴でいいのかも、美味しければ。

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